紙がカビに侵されている状態です。たとう紙の下の着物にたとう紙のカビが移る可能性が高く非常に危険な状態です。早急にたとう紙を交換してください。

保管中に発生するカビです。カビの菌は癌細胞と似ており処置しないと着物の表、裏地にまで広がり、やがてお直しが困難な状態になります。カビが発生する条件、水分・養分・酸素・温度の４大要素のうち、特に水分である湿気の対策が重要です。早期の発見ができれば処置も簡単です。

汗や手についた汚れなどが着物に付着すると長い時間をかけて徐々に地色に影響します。黄変したシミはかなり目立つと同時に、変色が進むほどお直しにかかる費用も高額になります。衿筋、袖口、脇周辺、上前の膝上付近など、着用中に手が触れやすい部分をこのたとう紙交換の際にご確認ください。